想いの果てに、
幸せな予感が、一瞬にして嫌な予感に変わった。
聞かない方がいいって、私の本能は騒ぎ続ける。
でも、その場から逃げることも出来ず、
私はお姉ちゃんの話に耳を傾けたままになっていた。
「じゃぁ、涼の彼女は棗ちゃんじゃないのかー…」
指環の事知らないみたいだし、そんなわけなかったかな…と呟いたお姉ちゃんの声は私には届かない。
「実はこの指環はね…」
お姉ちゃんの話を聞くからに、涼に恋人が出来た時のために指輪を二つ渡しておいたんだって。
「本当に大事な人にあげるのよ」って……。
じゃあ…今、涼とお揃いの指輪をはめてる子が何処かに居るってこと…?
私がはめるはずだった指輪……
「じゃぁ、棗ちゃん、涼起こしといてね」
お姉ちゃんは、それだけ言って、部屋から出て行った。
聞かない方がいいって、私の本能は騒ぎ続ける。
でも、その場から逃げることも出来ず、
私はお姉ちゃんの話に耳を傾けたままになっていた。
「じゃぁ、涼の彼女は棗ちゃんじゃないのかー…」
指環の事知らないみたいだし、そんなわけなかったかな…と呟いたお姉ちゃんの声は私には届かない。
「実はこの指環はね…」
お姉ちゃんの話を聞くからに、涼に恋人が出来た時のために指輪を二つ渡しておいたんだって。
「本当に大事な人にあげるのよ」って……。
じゃあ…今、涼とお揃いの指輪をはめてる子が何処かに居るってこと…?
私がはめるはずだった指輪……
「じゃぁ、棗ちゃん、涼起こしといてね」
お姉ちゃんは、それだけ言って、部屋から出て行った。