やっぱり君が可愛すぎて
悪い子にはお仕置きせな、な?
苦しい。
苦しい。
気持ちよすぎて、苦しい。
頭の中に、ドロドロに溶けた熱い鉛を流し込まれているような感覚。
体の奥からぞわり、ぞわり、と這い上がってくる快楽が怖い。
もう、だめ。
「もう限界なん?」
ベッドの上ではくはくと息を切らす私を、彼は面白そうに見下ろした。
「アカンなァ……。ボクまだええって言うてへんよ?」
私を組み敷いてそう囁いた彼は、やっぱりいつも通りの胡散臭い妖しい笑みを浮かべていて。
「ん?なに?」
もう限界。
彼に翻弄され、与えられる快楽のままに泣き叫んで、とっくに掠れてしまった声を必死に絞り出してそう伝えれば、彼の口角がきゅっと吊り上がった。
「喋れる元気があんなら、まだまだやね」
くく、と喉を鳴らして笑った彼と目が合った瞬間、血の気が引いていくのを感じた。
「ボクはまだまだ満足なんかしてへんよ」
彼は私の唇にキスを落とすと、にっこりと不気味な笑みを浮かべた。
「今日も君が気ぃ失うまで愛したるさかい、な?」
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