エースとマネージャーの恋
ファンの子たちが体育館からでた途端


さっきは一度もしなかった


私の見慣れた顔
俺様笑顔。



二カッじゃなくてニヤッでやつです。
まぁ、彼の顔はあり得ないくらい
整ってらっしゃるので
どちらの笑顔もムカつくけどカッコいいけどね。


「なんだよ?リツ
妬いてんのか??(笑)」



はあっ?!


なんで妬くの私が??



呆然として首を傾げると



「はぁっ?てめぇこの期に及んで
まだ自分の気持ちにも
気がつかねぇのか??
リツ、さっき教室でバカみたいに
かっこよくて、優しい彼氏が欲しい〜
って叫んでたじゃん。」



えっ?ああ、さっきのね(笑)



さっき教室で親友の陽子と話ていた
会話ね!



陽子は部活もやってないし
女子力高くて、高校に入ってすでに
数人の人と付き合ったり別れたりをしている。いわゆるリア充なわけ。



なのに私はいつも汗と共に生き
声を枯らし、絶妙なタイミングで
お茶を出す。そして生まれてこのかた
彼氏のかの字すらナッシング。



まぁ、でもそれなりに私だって
女の子ですから?髪は伸ばして
クセがつかないように毎日とかし。
眉毛くらいは綺麗に整えていますし
そこそこの女の子だと思いますけどね。
特上ではございませんけど。



「律…あんたは黙ってれば良い女だよ?
そうやって悟りを開いてるから
いつまでたっても彼氏が出来ないのよ?
まぁ、でも1番の原因はアイツのせいだろうけど……」



陽子が言うから、私だってそりゃ
叫ぶわよ。


だって、彼氏欲しいもん。


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