エースとマネージャーの恋
「えっ?アオくん??どうしたの?」



サッカー部のエースがなんで
体育館に??ってなるでしょ?



私の言葉にアオくんはズカズカと
体育館の中に入ってくると



ユイを無視して通り過ぎると
私のすぐ目の前まで来ると
ニッコリ笑った。



ユイみたいなニヤリじゃなくて
ニッコリ爽やかスマイルだ。



ちなみにユイと私の距離は1mくらい
しか離れてなかったけど



私とアオくんの距離は手を少し
伸ばせば簡単に触れる距離だ。




「さっき、陽子と話してたの見て
律ちゃん、優しくてかっこいい彼氏
が欲しいんでしょ?(笑)」



と言って、私の手を掴むとニコッと
また笑った。



えーっ?!



アオくんまでそれ知ってんの?



てか、私そんな大声で
叫んでたのかな??
恥ずかしい……



顔がカーッと熱くなってくる



「律ちゃん、かわいい(笑)
赤くなってる」



ギィヤーー!



私こういうの初めてっ!!



かわいい?私がかわいい??



同性の友達やお母さんやお父さん。
ユイのお母さん、お父さん。
お祖母ちゃん、お祖父ちゃん
近所のおばさんや商店街のお店の人たち
以外から初めて言われた!!



つまり年頃の男の子から(笑)


いっえーーい!!


いつも、私はこの鬼神ユイに



ブスデブチビ
と散々罵られているからね



でもね
デブったって一応標準体重ですし
チビったって一応160cmはあります。



ブスは……まぁユイから見れば
私なんてそんなもんでしょ。



ふふふ
嬉しいなぁ(笑)



なんて思いながらチラッとユイの顔を
みたらあり得ないくらいに
眉間に皺を寄せて私をおもいっきり
睨み付けていた。



調子こいてんじゃねぇぞ!って
言ってるあれは…



やっばっ!!こわっ!!



ぶるぶるぶるぶるっ



あっ、身震いしてきた…
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