スターチス
待ち合わせはあたしの家の近くの公園。
「やばい、急げ〜‼︎」
そう言いながらダッシュで公園へと向かう。少し走ると公園が見えてきた。
公園にはすでにあたしの彼氏こと雨宮昴が時計を気にしながら立っていた。
くっそー、相変わらずかっこいいな。昴は背が高くて少し癖っ毛。顔なんてすごく整ってる。
昴の仕事は花屋さん。町の花屋さんって訳ではなくてすごく大きな会社の花屋さんだったりするんだよね。しかもしかも26歳で副社長というなんともすごい奴だ。でも昴は少し間抜けというか、変わってるというか…。とにかく人とは少し違った感性の持ち主。
まぁそこがいいって思うときもあるんだけどね。
「あ、美咲ー!」
昴があたしに気づいて笑顔で手を降ってる。
「ごめん!遅れちゃった!」
昴のところまで行って謝ると笑いながら「平気だよ。美咲が遅いのなんていつものことじゃん。」
となんとも失礼なことを言ってきた。確かに遅れてきたあたしが悪いんだけど!
「いつもじゃないでしょ!」
少し怒ったように言ったら「ごめん、ごめん」と頭を撫でられた。
頭を撫でるとあたしが大人しくなるって知っててやるからやんなっちゃう!
まぁ、これがいつもの光景なんですけどね…。