涙に溺れてしまう前に。
プロローグ
『ずっと、ずーっと、一緒だよ?』



『わかってます』



『本当にー?』



『本当の本当です』



『来年も、再来年も、一緒にいよう』



『はい、ずっと、一緒です』



私たちは、まだたったの高校生で。



大人にも子供にもなりきれなくて。



未来に希望を抱きながらも、不安に押し潰されることを何よりも恐れてい



た。



そして私たちは、幼い口約束すら、ろくに守れなかった。





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