涙に溺れてしまう前に。

嵐の前の静けさ

「ゆーゆ!一緒に帰ろぉ」



声のした方を向くと、予想通りなつの姿があった。



「あー、なつ。いいよ」



待たせる訳にもいかないので足早になつの所へ行く。



けれど、いっこうに歩き出そうとしないなつ。



「なつ?どうかした?」



声をかけてみるも返事がない。



俯いてじっと固まってしまっている。



「具合悪い?」



再度、顔を覗き込むようにして問う。



そうすると「ううん」と小さな返事が。



そしてパッと顔を上げ、「帰ろっ」と一言。



「うん…?」



様子がおかしいと思ったけれど、もう既に歩き始めているなつを見ていると



大丈夫なのかな、と思う。



元からぼーっとしやすい性格だし。



体調が悪い訳でもなさそうだし。



大丈夫かな。
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