ESORA PINK《短》
ワインレッドの七分袖ワンピース。

膝下丈のタイトなシルエットと大きく開いた胸元がセクシーで、私のお気に入りだ。

なるほど。確かにやりたくなっちゃう服装かもしれない。

だけど、八智はこれくらいで動揺する男ではないと私は知っている。
笑いながら言っているのが、なによりの証拠だ。

「いいよ。誘ってるんだから」

だから、私も軽くそんな言葉で返す。
私と八智にとってこれくらいは日常会話みたいなものなのだ。

でも、今日の私はほんの少しだけ、八智と本当に寝てもいいかなと考えていた。

八智なら後腐れがないだろうし、どんな風に女を抱くのか純粋に興味がある。

期待を込めた笑顔を八智に向けて、ついでに私好みの鎖骨を軽く撫でた。
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