魅惑の僕を求めて
谷 優奈side



…ぅん?


違和感を感じた私は薄っすらと目を開けた


薄暗い場所


ここはどこなの?



手足は縛られてるし…



なんなの?

どうして?

昨日は、ケイトさんと食事をして……

それから?


それからどうしたんだっけ?


「ああああぁ!!!!」


酔っ払って寝ちゃったんだ!


ケイトさんにおぶられて、家に連れてくって………



ここは、ケイトさんの家なの?


じゃあ、なんで私は縛られてるの?



嫌な予感しか思いつかない


なんでなんで、と私は自問した


答えはすぐに分かった


ハニーブラウンの程よい長さの髪から水の滴っている、ケイトさんが部屋に入ってきたから


「ケイトさん、ここはどこなの?なんでこんなことするの?」


私は取り乱すまいと、冷静を装ってはっきりと聞いた


「谷サン、僕ハ谷サンノ事ガ好キニナッチャッタヨ?責任取ッテクレルヨネ、マァ、拒否ナンテ、サセナイケドネ」



私の質問は一切無視の解答



「ケイトさん、私の事が好きならばもっと良い方法があったでしょう、今からでも遅くありません、こんな事やめてください!」



精一杯の説得


すると、彼は悲しそうな目をして


「分カッテクレナインデスネ……別ニイイデスケド」



そう言って笑った
< 12 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop