ふわふわ男子の本性は。
プロローグ
辺りに漂う鼻にくるツンとした匂い。
動かない数人の男の人達。
その場所に一人だけ立っている…、
ーー大好きな人。
「 ……あず、 」
酷く冷たい眼をして、
座り込む私を見下す様にして見下ろす彼。
私はただ彼を見上げ
瞳をジッと見つめるだけ。
「 ……俺が、怖い…?? 」
ーー……でも。
そう言ったその声はその瞳からは
想像もつかない程弱々しくて、
細くって酷く悲しそうで。
でも今の私はその声を
暖かく包んであげれなかった。
ねぇ……、好きだよ。
大好きだよ、君の事。
でも…苦しいよ。
私は、君に……
深い闇を持った君に何をしてあげられる…??