この空の下でめぐり会う奇跡


今日だけ
今日だけ会って帰ろう
両手にたくさんのプレゼントを抱え
マンションに着いた。


ーーーピンポーンーーー


はい・・・
と出てきたのはお義母さんだった。


「あ・・・一樹くん?」


「すみません突然に・・・
虎太朗の顔を見たくて・・・」


「あなた虎太朗に
一度も顔を見せないそうね」


「新しい人に悪いかと思いまして」


「あ~あ」


お義母さんは嫌そうな口調でいった。


「それなのにどうして今日は?」


「実は東京に転勤になって
もう虎太朗を見れなくなると思うと
自然とここへ来てしまいました」


「転勤って?期限とかあるの?」


「ありません永久です
親もあっちですし 帰るには
これがいい機会かと思っています」


「そう・・・」


「あっ!虎太朗は?」


「居るよ上がって」


「まどかは?」


「・・・はぁあ・・・」


大きなため息をついた。





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