この空の下でめぐり会う奇跡



リビングへ行くと虎太朗はテレビを見ていた。


「虎太朗ちゃんパパよ」


お義母さんが声をかけると
虎太朗が振り返った。


すると持っていたビデオのリモコンを投げ
『パパ~』
と走って来たのだ。


半年しかたっていないけど成長してる
涙が出そうになるのを我慢するのが大変だ。


「虎太朗大きくなったな~いい子にしてるか?」


「うん」


「ほら虎太朗の大好きなアンパンマンの
お絵かきセットとサッカーボール
それに・・・」


虎太朗の前に買ってきたものを並べて
虎太朗と楽しく語っていると。


「一樹くんどうぞ」


お義母さんがコーヒーを持って
テーブルに差し出した。


「虎太朗ちゃんよかったね
パパが来てくれて」


「あの・・・まどかは?」


「どうして別れたのかしら
あなたはいい人なのに」


「すみません・・・
自分の思いやる心が足りなくて・・・
それで?まどかは?」


「お母さん虎太朗を見てて
ってあの人と出て行ったわよ
よくあることよ」


まどかは
大学出てすぐに虎太朗が出来て
遊んでないと言うか家庭に入ったから
時々お義母さんに預け遊びに2人で出るらしい。






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