この空の下でめぐり会う奇跡
「石川さん元気ですか?」
掛けてきたのは大阪の三浦さん。
「生きてるよ」
「石川さん冷たいっすね」
「何が?」
「もう半年も過ぎてるんですよ
連絡ぐらいしてくださいよ~
それとももう関係ないと思ってますか?」
「忙しくてさ・・・
連絡しようと思ってたところだよ」
「へへぇ~うまいですね!
見えないから何とでも言えますよね」
「うるさいな・・・お前
でも・・・三浦さんとはバカを言い合ってたから
楽しかったよ」
「あれ?恋しくなりました?
いつでも会いに行きますよ
ただし泊めてくださいね」
「いいよいつでも来いよ」
「ハーイ行きまーす
あっ報告ないですけど美空ちゃんと
会いました?」
「いや・・・会ってない
運命だとかなんとか言ってたけど
未だに会わないっていうことは
そうじゃないんだよな」
「何をがっかりしてんです?
会いに行けばいいじゃないですか
居場所知ってるんだから」
「世間はそんなに甘くないよ」
田戸倉さんの事とか話したいこといっぱいあるけど
電話じゃ話せないから
何も言わなかった。