この空の下でめぐり会う奇跡


しばらくすると2人が戻ってきた。


「一樹くんあなたも馬鹿な男ね
世の中 いろんな女の子がわんさと居るのに
何でうちの子なの?
あなたなら言い寄って来る人も
いっぱいいるでしょ?
・・・と言っても答えは分かってるわ
『美空しかいない』
と答えるわよね・・・
信じてあげるあなたのその思いを・・・」


え・・・。


「と言うことは?」


「美空を世界一幸せにして頂戴」


「母さん・・・ありがとう」


「ありがとうございます!
約束します」


自然と涙が出てきた。


「一樹ぃ~泣かないでよ~」


「お前も泣いてんじゃん」


「あなたの涙を見るの2回目ね
事故の日 廊下で泣いてたわよね」


お義母さん見てたんだ
そう俺はあの日男泣きに泣いた。


「遠回りした分仲良くして取り戻しなさい」


お義母さんはオレが
許してくれるまでは動かないと
言ったその根性を見たことや
美空が『もう他の人を探して』と
言ったときの返答などで
美空はこの人に幸せにしてもらえると
思ったらしい 
だがその場で素直に言えなかったと
反対に謝られた。


「足は大丈夫かね?」


「いえ・・・限界超えてます」


「意地っ張りだからよ
崩せばよかったのよ」


そこからは笑いながら話をすることができたのだ。


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