この空の下でめぐり会う奇跡
みんな食べ終わりそれぞれお風呂へ行ったり
部屋へ帰ったりバラバラになったその時
「ただいま!」
虎太朗が帰って来た。
「早いじゃない
バイトじゃなかったの?」
「今日は休んじゃった」
「えっ?調子悪いの?
熱は?」
おでこを触ってみると冷たい。
「熱はないようね!
早くご飯食べて寝なさい」
「調子は悪くないよ
おーい!大樹!美夏!」
突然兄弟の名前を呼ぶと
部屋から出て来て集まった。
「あれ?父さんは?」
「お風呂じゃない?」
「チェッ!呑気にお風呂入ってんじゃねーよ!
おい!大樹呼んでこい!」
うん?何?何?
あたしはキョロキョロするばかり。
「風呂ぐらいゆっくり入らせろよな!」
不機嫌そうに一樹が
お風呂から出てきたと思うと
リビングの灯りが消えた。
へっ???
停電ですか?
「あれ?ブレーカーが落ちたのかしら?
一樹見てきて」
「おう・・・」
立ち上がろうとすると
「はいはい!主役は座って座って」
美夏に椅子を引かれ
そこに座れと指示されたのだ。