この空の下でめぐり会う奇跡
もうすぐで新宿駅
その時だった。
大きな急ブレーキ音がしたかと思うと
何かにぶつけた様な音が響いた。
「すごい大きな音がしたね~
どうしたのかな?事故かな?」
「・・・・」
美空は黙っていた。
「見える範囲のところじゃなさそうだけど
奥の路地だろうね・・・
危ないよね」
美空を見ると一瞬顔つきが変わっていた。
「あ・・・事故かもね」
と一言言ったかと思うと
「ちょっとごめんなさい」
少し離れて
どこかへ電話しているようだった。
「迎えが来るので石川さんは
先に帰ってください」
「ここへ来るわけ?
それまで一緒に居るよ」
「あ…でも
大丈夫なんで」
「いいから 待ってる」
「お願いだから…帰ってください」
なんか泣きそうな顔の美空をみたら
このまま自分が居ては不味いことに
なったら困るんだろうなと
思って
「じゃあ明日」
と 先に帰った。