この空の下でめぐり会う奇跡



「あいつは2年前
オレがお前を選んで別れ話をしたその日から
オレのことの記憶がないんだ」


「えっ?」


まどかは驚いた。


「オレも誤解されるの嫌だし
美空も知らないところで
こんなに言われるのは嫌だろうから
ちゃんと話す」


別れ話をした直後事故にあって
病院に付き添ったが
自分の事だけ忘れられていた。


一部分の記憶喪失。


そして偶然
東京の会社で会った事も話した。


「最後の日まで記憶を戻すことなかったが
最後の最後他人の事故をきっかけに思い出したらしい
その時もらった手紙がこれだ」


包み隠さずそれも見せた。


「幸せそうなおれを見れてよかった
自分の頑張るって・・・
だから俺も今以上
幸せになんないといけないって
思ったのになんなん?お前」


「指輪って携帯のストラップのことでしょ?
何かあるとは思ってた
それを身に付けてるってことは
心の片隅にでもその人が居るからでしょ!
バカにしないでよ!」


「あれはオレのお守りみたいなものだ!
浮気するお前よりはずっとましだ!」







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