とけるほど、抱きしめて
圭くんのお店が終わって私を会社まで迎えに来てくれた。
白のセダン、ドアを開けて乗り込む。

「マキ。ちょと付き合って。」
無言のまま車が走り出す。いつもと違う圭くん。

どうしたのだろ?余り話してくれない。
私怒らせたかなぁ。頭の中で考えても答えが見つからない。

着いたのは、
いつか2人が仲直りした、場所だった。

ベンチに座って夜景を、見ていたら
「マキ…こっち向いて。」
圭くんの様子がおかしい?
「何?今日の圭くん、変だよ?」
私の手を自分の手で包み

「俺だけのマキでいて欲しいんだ。
愛してるよ。
結婚して欲しい。」


「…。圭…。うぇ〜ん、うっ、うっ、」
「マ、キ?」
「は…い。」
嬉し過ぎて気絶しそうな私。
ぎゅーって抱きついたら
頭なでなでして
優しいkissをくれた。
ポケットからグレーのケース

中からは、キラキラした指輪。
そっと左の薬指にはめてくれた。
「綺麗…。ありがとう。圭くん。」

その夜、カナに結婚の報告をした
「マキ…。おめでとう。
うっ、うぇ〜ん。マキ〜。嬉しい!」

「カナ〜。うぇ〜ん。ひっ、ひっく。」

二人して、電話で大泣きしてしまった。

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