未定
17歳
_奈々side
あるかも分からないようなものを、私はずっと捜している。
「ねぇー」
随分と伸びた声に後ろを振り向けば、派手な格好をした金髪の男。
『…何』
見ただけでも分かるその傷んだ金色は、こんな夜の外で薄暗いからだろうか。
顔と不釣り合いなその色はとても滑稽なものに見えた。
「こんなとこ居たら、危ねーよぉ?」
この語尾が伸びたような独特な喋り方。
それに焦点が合っていないような目線の移り方。
酔っ払いか
私の大嫌いな人にそっくり。
無意識にはぁと、小さく溜め息を落としていた。
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