チョコレートなんか大嫌いっ
ミルク
復讐計画その①
シャルールに行く
何故これが復讐に繋がるのか、私には良く分からなかった。
葵ちゃんは思わせ振りに笑うばかりでちっとも計画を教えてくれない。
そもそも復讐するなんて、これっぽっちも考えてなかったのに。
『いらっしゃい、真紀ちゃん』
爽二さんが名前のごとく爽やかに迎えてくれた。
結局葵ちゃんに言われた通りにシャルールにやって来てしまった私。
心の奥底では
『変わりたい』
『アイツを見返したい』
『自分を取り巻く環境を変えたい』
と切に願っていたのだ。
爽二さんにお店の奥に案内された。
葵ちゃんは私に手を振ってくれたがお客さんの接客中のようだった。
『いらっしゃい』
私が席につくと、柊さんが柔らかく綺麗に微笑んでいた。
『やっと来てくれたんだね』
そして優しい手つきで髪の毛に触れる。
柊さんは俺に任せてと言うとまずシャンプーをしてくれた。
伸ばしっぱなしで顔を覆うようになっていた髪の毛が大胆にカットされてゆく。
少しずつ隠れていた顔が鏡にうつる。
私はあまり自分を見たくなくて目をそらした。
終始気かずかしくてソワソワと落ち着かない。
そんな私が可笑しいのか柊さんはふふっと息を漏らした。
美容室特有の会話もなく、不思議な空気に包まれている。
私が喋るのが苦手なのを察してくれたのだろう。
この何も喋らないけど、居心地の良い空間というのは初めての感覚だった。
『はい、出来たよ』
柊さんの言葉に顔を上げる。
鏡の中には見慣れない顔があった。
『え…うそ』
『ふふ、気に入ってくれた?』
鏡の中には絵本で見たお姫様のような髪型の私がいた。
『前髪もちゃんと作ってあげて全体的に量と長さを整えて、ゆるくパーマをかけてみたんだ。真紀ちゃんは綺麗な黒髪だからそれはそのまま生かしているよ』
そういうと柊さんはニコリと笑った。
『可愛くなったね』
『…っ』
心臓がバクバクする。
やっぱりこの人と居ると心臓が爆発してしまいそうだ。
シャルールに行く
何故これが復讐に繋がるのか、私には良く分からなかった。
葵ちゃんは思わせ振りに笑うばかりでちっとも計画を教えてくれない。
そもそも復讐するなんて、これっぽっちも考えてなかったのに。
『いらっしゃい、真紀ちゃん』
爽二さんが名前のごとく爽やかに迎えてくれた。
結局葵ちゃんに言われた通りにシャルールにやって来てしまった私。
心の奥底では
『変わりたい』
『アイツを見返したい』
『自分を取り巻く環境を変えたい』
と切に願っていたのだ。
爽二さんにお店の奥に案内された。
葵ちゃんは私に手を振ってくれたがお客さんの接客中のようだった。
『いらっしゃい』
私が席につくと、柊さんが柔らかく綺麗に微笑んでいた。
『やっと来てくれたんだね』
そして優しい手つきで髪の毛に触れる。
柊さんは俺に任せてと言うとまずシャンプーをしてくれた。
伸ばしっぱなしで顔を覆うようになっていた髪の毛が大胆にカットされてゆく。
少しずつ隠れていた顔が鏡にうつる。
私はあまり自分を見たくなくて目をそらした。
終始気かずかしくてソワソワと落ち着かない。
そんな私が可笑しいのか柊さんはふふっと息を漏らした。
美容室特有の会話もなく、不思議な空気に包まれている。
私が喋るのが苦手なのを察してくれたのだろう。
この何も喋らないけど、居心地の良い空間というのは初めての感覚だった。
『はい、出来たよ』
柊さんの言葉に顔を上げる。
鏡の中には見慣れない顔があった。
『え…うそ』
『ふふ、気に入ってくれた?』
鏡の中には絵本で見たお姫様のような髪型の私がいた。
『前髪もちゃんと作ってあげて全体的に量と長さを整えて、ゆるくパーマをかけてみたんだ。真紀ちゃんは綺麗な黒髪だからそれはそのまま生かしているよ』
そういうと柊さんはニコリと笑った。
『可愛くなったね』
『…っ』
心臓がバクバクする。
やっぱりこの人と居ると心臓が爆発してしまいそうだ。