Words of farewell...
『冬の厳しい寒さも和らぎ、春の訪れを感じさせる今日この頃
僕たちは卒業式を迎えました
思い返せば、様々な思い出が鮮明に蘇ってきます
その一つ一つが大切な宝物です
きっと、卒業生一人一人に思い出があることでしょう
そして僕の一番の思い出は、大切な人と過ごした時間です
後藤千咲
彼女は先月病気のため、この世を旅立ちました
彼女は、僕たちにたくさんの事を教えてくれました
“命の尊さ”
“言葉の重み”
など、彼女は短い時間のなかで、たくさんのことを僕たちに伝えてくれました
彼女は弱音をあまり言いません
そのぶん僕たちに希望をくれました
奇跡を彼女が与えてくれました
その事を僕は一生忘れません』
ここで加絵に代わった
「ここで、私が後藤千咲さんの手紙を代読させていただきます」
実は、俺の手紙のなかにもう一枚入っていた
みんなに向けての手紙が…