Words of farewell...

『多分だけどね
でも、ちさちゃんにも理由ってのがあるわけだし、“別れる”っていう選択が良いのか悪いのかなんて、誰にも分かんないよ』



何かを考えているのか、少しだけ眉間にシワが寄っている



「なんか…ドラマみたいですよね」



『そうかな？』



「はい こんなことが自分の身に起こるなんて思ってもみませんでした」



だろうね

病気になるなんて誰も思わない

その時、PHSの音が病院に響いた



『ちょっとごめんね』



「どうぞ」



『もしもし』



“沢橋さんが腰に痛みを訴えていて…”



『あぁ はい…わかった 今から向かいます』



“お願いします”



「急患？」



『そう ごめんね 話はまた今度ね 冷えてきたから、身体冷やさないようにね』



「わかりました 頑張ってください」



『ありがとう バイバイ』