私-前編-
『何ですか?これ』


「何か客に携帯教えたくなさそうやから。客用に使い」

『えっ…』


「華は売れそうやからな。オレの目に狂いはない」


そう言うとまた笑顔を見せた。


『ありがとうございます。給料から引いて下さい。』

「おぅ!きっちり引くわ 」

そして私は急いで店に戻った。


美優には携帯の事を話したが、他の子には昨日の説教の続きと言ってごまかした。

この日から私は接客を頑張った。


飲めないお酒を飲んで酔っ払う事もあったが、自分なりに仕事を頑張った。


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