私-前編-
「ちょっとシャワー浴びたいだけやから」

そう言うと私の腕を掴んで歩き出した。


『もういいわ。』

私は掴んでる手を振り払い、逆方向に歩き出した。


また腕を強く掴まれて、
「お前未成年やろ?
警察にチクってあの店営業停止したろか。」
と言われた。


その瞬間松本さんの顔が浮かんで何も言えなくなった。


最初に否定すればよかったんだが、あまりにも唐突に本当の事を言われて、何も言えなかった―…



私は黙って泉さんについて行った―…





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