私-前編-
生まれて初めて入るラブホテル―…


初めて位は大好きな人と……


私はまだ処女だった―…



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部屋に入ると同時に泉さんは抱き締めてきた―…



私はとっさに体を離した。
「今日一日付き合えば、黙っててやる。」

そう言ってキスされそうになった―…


『…ッッ…いや…っ』


私は拒んだ。

『さ…先にシャワー浴びて…』


泉さんは無言でシャワーを浴びに行った―…



どうしよう…
どうしよう…




私は恐くなって、とっさに客用の携帯からアキに電話をかけた―…


プルルルル♪―‥

お願い…出て!!―…


「もし〜?誰ぇ〜?」



電話に出たのはマユだった―…

後ろではアキが‘返せ’とか言っていたが、私は電話を切った―…



何やってんだろう…私。


今更アキにかけてどうする気?



今ホテルって言えばまた呆れられるだけ―…




もうどうでもよくなった―…



私一人がアキを想って



……疲れたよ。




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