私-前編-

「お前が好きや!!迎えに行く!俺んとこ戻ってこい―…」



…―――えっ…



私はハッとした―…


アキなら助けてくれる―…


『京都の…○○ってとこまでってタクシーの人に言うてて、ホテル街の…CH…なんとかってとこ…』



私はテーブルにあったマッチをみながらアキに言った―…



バタンッッ―…




やばい…!!



泉さんが出てくる―…


私は『兄ちゃんには言わんといて』

とだけ言うと電話を切ってカバンに直した。



祈るしかない―…




アキなら助けてくれる…ーー


私は時間を稼ぐしかない―…


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