私-前編-
「華のお父さんも心配してるで。
キャバクラなんて18歳なったら働けるやろ。
こんなん俺が言うんはおかしいけど、今はちゃんと学校行って、今しか出来へん事を精一杯やりな」



泉さんの方を見るといつもの優しい泉さんだった―…


私は何も言わずホテルを出た―…



ホテル街を少し歩くと薄暗い空き地があったので、私は空き地の石に座った―…



単車のふかす音が遠くで聞こえていた―…



私はハッと思い出して、アキに電話をかけた―…


プルルルル♪―…


「亜美か?大丈夫か?」





『…大丈夫…じゃないけど、逃げれて今空き地におる。』


「空き地?
多分もうつくから待ってろ」



電話を切って、乱れた服を直してアキを待った。




アキ……――

本当にきてくれるんだ―…




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