私-前編-
私は寮に戻ると、すぐに荷物を簡単にまとめた。



美優も部屋にきて、手伝ってくれた。


「これからどうするん?」

美優が心配そうに聞いてきた。

『とりあえず謝って家に入れてもらって、学校行くわ。』


中学位はちゃんと卒業したかった。




そして、ある程度荷物をまとめると、私は兄に電話をかけた。


プルルルル♪―…

“もしもし亜美か?”


『うん。』


“迎えに行くわ。どこ?”

『…えっ?!』

怒られると思っていたのに、優しく言う兄に驚いた―…


でも今いる場所は言えなかったので、京都駅に来てと頼むと、兄はわかった。

と言って電話を切った。



兄は“親父も怒ってないから”と言っていた。


その言葉に違和感を感じたが、少し安心した。



美優と少し話しをして、美優が松本さんに電話をかけてくれて、松本さんが車で駅まで送ってくれる事になった。



< 136 / 345 >

この作品をシェア

pagetop