私-前編-





何で?





アキ…――


「おぅ」

アキが近づいてきた…―



ナツにやられた…


私はどうしていいかわからず下を向いたまま近くのベンチに座った―…



メール見たよね?


謝らないと……


その前に何か喋らないと…―




「ごめん。」

先に言ったのはアキだった。


『えっ?』

謝らないといけないのは私なのに…



「何度も電話しようと思った。
亜美が帰って来たってメールきて、会いたいって思ったけど、俺が言っても会ってくれへんと思ってケン君に頼んだ。」



『……ごめん。』


私が言うとアキは優しい笑顔で頭を撫でてくれた―…


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