私-前編-



「どこ行っててん!」


静かに帰ると兄とアキが心配していた。


『あぁ〜アヤとユイと遊んでた』


「一言くらい言ってけよ。
っつーか電話は出ろよ。」


『えっ?
あ〜携帯忘れてたわ』



私は適当に嘘をついた。


『そんな事よりさー
兄ちゃんとメグさんてどんな関係なわけ!?』



兄の頭は??だらけだろう。

「はぁ?なんや思たらいきなりメグか?
何でや?別に昔からの連れの一人やんけ」



「あの人ケン君の事好きやねんでぇー」

アキがケラケラ笑いながら兄をからからかった。


「はぁ?
なっ…んな訳ないやろ!」

兄はあたふたしていた。


「ケン君マジ鈍すぎ〜アハハ」




そっか…

そういう事だったんだ―…


『お兄がちゃんとせーへんからやんか!ばか兄!!』


私はどうしよもない怒りを兄にぶつけて部屋に閉じこもった―…




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