私-前編-

「亜美!!」


アキが部屋のドアを叩きながら叫んでる。



小さくため息をつき私は仕方なくドアの鍵を開けた。


『なに?』

アキは悪くないと心の中で思いつつ、イラつきをぶつけていた―…



「…おいで」


アキは優しく両手を広げた―…


私はナツの事―…


ナツに犯人はメグさんだと言えなかった…


メグさんに会った時に私は何も気付かなかった―…



あの時気付いていたら?



頭の中がぐちゃぐちゃで私は泣きながらアキに抱きついた。


「よしよし。」
アキは私の様子がおかしいと気付いたらしく、何も言わずに私の頭を優しく撫でてくれた。



もう…


わかんないよ…―


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