私-前編-
「吉田に何かあったんやろ?」
鋭い―…
だけど…言えない―…
「俺だけは何があってもお前の味方や。
お前が苦しんでたら、俺も一緒に苦しむ。」
私はだいぶ悩んだが、アキだけには話した―…
「マジか…」
私はメグさんに会いに行くと行ったが、あっさりと止められた。
兄に言えばキレて何をするかわからないし、
そのほうがありがたい気もするが、
ナツが傷つく。
アキは煙草を吸いながら怒りで震えていた―…
メグさんに聞きたいが、証拠がまったくない。
それにナツは写真を撮られている―…
それなら尚更早く会って取り返さなければ…
「お前一人で色々考えんなよ。」
アキが言った。
この日アキは私を心配してくれて、家に泊まった。