私-前編-


「……み!…ぁみ!」

私はアキに起こされ、眠い目をこすりながらも目を覚ました。


「ほれ。」

アキは私の前に一枚の封筒を差し出した。


『ん?…給料日?』


まだ寝ボケていた私はわけのわからない事を言っていた。


だけど、寝ぼけながらも封筒の中を見た瞬間私は一気に目がさめた―…




『なっ……な、こ…これ…』






ナツの強姦された時の写真とネガだった―…



「ケン君に見つからんように捨てとけよ。」


それだけ言うとアキは兄の部屋へ行ってしまった―…





アキ……


もしかして夜中に取り返しに行ってくれたの―…?



私はそれをはさみで小さく小さく切ると、封筒に入れて捨てた―…



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