私-前編-
『‥ナツ…良かった…』


ホッとして私は呟いた―…





しばらくするとナツの母親が病院へやってきた。



「何があったん?」




『あの…………』

あまりにも冷静すぎるナツの母を目の前に私は何も言えなかった―…



あなた母親でしょ?





「あなたはそれでも母親ですか?」


私が言葉を詰まらせてるとアキが静かに言った。



「なっ‥何なのあんた」



ナツの母の顔が怒りで赤くなっていった。


「もっと吉田と向き合って話して下さい。」



アキが言うとナツの母親は何も言わず医師の所へと行ってしまった。




アキ…


あなたは本当に格好良いよ―…


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