私-前編-
「明人君は何組になったん?」
ママがアキに問い掛ける
「3組っす………」
「あら〜亜美と一緒やん」
「そーっす。ちなみに席も隣っす。」
「あら。じゃあ亜美ちゃん。
これから明人の事宜しく〜」
アキの母は酎ハイを飲みながら笑顔で言った。
『あ…ハイ』
ガチャ―…
“ただいま〜”
『兄ちゃんおかえり』
「お邪魔してます‥」
「お〜アキ
‥とおばちゃんこんばんわ」
それから兄も席に座って昔話をしながら食事を終えた。
アキの母の話では
アキは前の中学ではほとんど学校へは行かなかったらしい。
そんな時、アキのお父さんに転勤の話があって、最初は単身赴任の予定だったが、心機一転引っ越しする事に決めたらしい―…