私-前編-
家に帰ったケンは亜美の部屋へと向かった―…


「亜美!!」



『なっ…何?…』


兄が何か怒っているのはすぐにわかったが、理由がわからなかった。


「ナツと話してきた…」


静かに兄が言った。



私は黙ってた事で兄が怒ってるのかと思った。

『…ごめん…』



「何が?」


『黙ってて…』


「俺が怒ってるんはそんなんちゃうねん。」


『えっ?』


やっぱり怒ってるやん…
と思いながらも何で怒ってるのかわからなかった…



「お前のツレなんやてなぁ…」



あぁ…


そっちか……




じゃなくて!!



どうしよ…



メグさんだなんて知ったら……


『…知らん‥』


「嘘つくんか!?」

ビクッッ―…



恐い…


助けて…


アキ……


ドラマとかならここでアキが来て助けてくれるが、現実は違った―…



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