私-前編-
産婦人科
次の日私はナツと産まれて初めて‘産婦人科’へやってきた。
周りには幸せそうな大きなお腹の妊婦さんや、旦那さんらしき人と来ている仲よさげな人。
私は俯くナツの手を握り、呼ばれるのを待った―…
“吉田さん〜”
若い看護婦さんに呼ばれてナツは診察室へ入って行った。
“内診するのであちらで下着を脱いで下さいね。”
優しそうな女医さんだ―…
ナツは言われた通り隣の部屋へ行き、下着を脱いで台へと上った。
そして冷たいものが入ってきた…
下半身はカーテンで見えなくてヒヤッとした―…
上のモニターに小さな点が映っていた。