私-前編-
「おきなさ〜い!!!!」
今日も甲高い母の声で、兄と私、次々に起こされる。
中学一年の夏休みも終わり、早一ヵ月…
休みボケが抜けない私はまだボーッとしている―‥
『ふぁぁぁ〜……』
眠い目をこすりながらリビングへと向かう。
『あれ?兄ちゃんは?』
「ったく!また寝てるんやわ。亜美起こしてきて。」
『えぇ〜寝起き悪いから嫌〜』
「ママが行ったって起きないから。お願い!」
『もぉ〜ッッ』
私は渋々兄の部屋へ向かう。