私-前編-
「あの子…脳に障害は残らないって」
ナツの母の言葉に少しホッとした。
「…でも……」
ナツの母は少し言葉を詰まらせた―…
『何ですか?…あたしは全てを受け入れるつもりです。』
私が言うとナツの母は話だした―…
医師の話によると、少し足に障害が残るかもしれないらしい。
歩けるようにはなるが、歩き方に少し問題が生じるかもしれないらしい―…
それでも私は安心した。
歩き方が少し位おかしくても私が……
今度は私がナツを守る…
でも…
ナツの母は信じられない言葉を私に言った…―