私-前編-
季節も6月になり、梅雨でジメジメとした暑さの中、
私は嫌だぁ〜と文句を言いながらも毎日変わる事なく過ごしていた…―
兄は土木関係の仕事で、激しい雨の日は休みになる事が多かった…
そんなある日兄は私の部屋へきた…―
「…俺…ナツと別れるわ。」
はぁ!?
「何か思ってても辛いだけやし。
っつうかもう別れてるよな?」
『ナツは兄ちゃんの事まだ好きやと思う…自分の気持ち整理するまで待ってあげや?』
「待つっていつまで?
一ヵ月か?半年か?一年か?!
……もぉ…無理やって…」
兄はそれだけ言うと部屋を出て行った…―
それからの兄は荒れていた。
元々モテていたので、寄ってくる女と遊びまくっていた…――――
地元では“ヤリチン”と噂になるくらいだった…。
私もアキも最初は色々言っていたが、次第に呆れて何も言わなくなった。
そんな時だった…
ナツも噂を知ったようで、ナツも荒れていった…
噂では“援助交際”をしてると誰かが言っていた…