私-前編-

「なぁ〜亜美〜」


いつものように休み時間に一人で教室の隅でボーッとしていると、同じクラスの絵美がきて私に言った。

『ん?』


「…ナツなんやけど‥援交してない?」


絵美が気まずそうに言ってきた…




噂は聞いた事はあったが、私は信じてなんてなかった。


『なんでなん?!』


私は少し強い口調で絵美に聞いた。



「…ナツが昨日オッサンの車に乗るところ見てんかぁ…」


絵美とナツは幼稚園が一緒で小さい頃はよく遊んでいたので、ナツの父親の顔は知ってるはず…



その絵美が言うんだから、父親の車ではない事は確かだ…



じゃあ……やっぱり…??





ナツ…



どうして?…――――





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