私-前編-
行動-side ケン-
「悪い。今日は帰って。」
俺は部屋に戻ると、待っていた智子に言った。
「えぇー!嫌やぁ〜」
甘えた声で寄ってきた。
隣町ですぐにヤらせてくれる“パンコ”と有名な女で、先輩に紹介された女だ。
「もうえぇから帰って。」
もう一度言うと智子は文句を言いながら帰って行った。
俺は携帯を取り、ナツへと電話をかけた。
何ヵ月振りにかけるんだ…――
プルルルル…―――
10コール位は鳴らしただろうか…
やっぱり出ないよな…
俺は諦めて電話を切ろうとした。
プッ…
“……………”
出た…