私-前編-
「ナツ?」


“………”


何も話さない…


「おい!聞いてるか?
今から会いたい!」


“………”


「どこおんねん?」


“………”


「今から家行くから」

俺は一方的にそう言うと電話を切った。




何でもっと早くこうしなかったんだろう…―――





どこかでナツは俺を待っててくれてる気がしたんだ…――







それから俺は急いでナツの家に向かった…


ピンポーン♪…―――



“はい?”


ナツの母親だ。

「あっ!あの〜……」


“帰って下さい”


プツッ…―


ナツの母親は俺の声を聞くと、インターホンですぐに切られた…――





俺は諦めない…――




対応してくれるまで…




< 231 / 345 >

この作品をシェア

pagetop