私-前編-
ナツがドアを開けて出てきた。


「迷惑やから帰ってって言うたやん」


ナツが少し怒りながら言った。


「ちゃんと話したいねん。」



「話おわったらすぐ帰ってや
近所の人の目もあるし家入って」


「おう」



そしてナツの部屋に久しぶりに入った。




前と何も変わらない部屋…―





「彼女とはどう?」


煙草に火をつけながらナツが聞いてきた。




「彼女て…」



「うち見たもん。
仲良さそうに歩いてたん」



そう言われても正直俺には誰の事だかわからなかった。



「そんな事よりナツ援交してるんやてな?」


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