私-前編-

崩始

ピンポン♪…―


一応チャイムをならしてアキの家のドアを開けた。


開けた瞬間ツーンと鼻につく臭いがした…――



私はすぐに靴を脱ぎ、アキの部屋へと向かった…




『……あ…き……?』



私はアキの部屋に入ると言葉を失った…――




知らない男女が6人居て、片手にはビニール袋を持っている人もいれば、ジュースの缶をくわえている人…


そしてヤッてる人……――




アキは……



私の知らない女とキスをし、いかにも今からやりますといわんばかりな感じだった…――



私は怒りで震えながらもアキの横に居る女を突き放した…――


「お〜亜美ぃぃ」

アキはシンナーの臭いをプンプンさせながら私に抱きついてきた。


『今何やってたん?』

私は冷静にアキに言った。



「チューしてたぁ〜」


アキはヘラヘラと笑いながら言った。



私は今は何言っても無駄だと思った…



アキが持っていたビニールを奪い、それを捨てるとアキの手を掴み、私はアキを外に連れ出した。



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