私-前編-
「千里か?」



『千里って言うんや』



私はすぐに名前が出てきた事に腹が立った。


アキは俺の事そう呼ぶのはその千里だけだからわかったと言った。


「マジで何もないし!」



アキの言う事が本当なのかも知れない。



だけど、シンナー吸った時にキスをしてた子の名前が千里だった。



千里って子はアキに惚れてるのはその時に何となくわかったし…


じゃあもしあの時私がアキの家に行かなかったら?

キスだけじゃ終わらなかったハズ…―



もしかしたらあの時が初めてじゃなかったかも知れない…



前からそういう関係だったかも知れない…―――



悪い方にばかり考えて私はアキを信じる事が出来なかった。



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