私-前編-
「もう泣くな。
俺はもう亜美の涙拭いてやる事できへん」



……最悪…――





『イヤや…
別れたくなんかない…』



私の自己中さには自分でも呆れる……


「俺は亜美の事幸せにはできへんわ」



『…なんでよ…』


「信用がなくなったら終わりや。」


『じゃあこれから信用してもらうように頑張ってや…』



「俺が頑張っても、いつか思い出すやろ。
…とりあえず…距離おこう…」


『いやや…亜美の事キライ?』



「亜美の事はほんまに好きや。
好きすぎて辛い時がある。
遠くから見守るわ。」


私は後悔した…




素直にならなかった事。



相手を思いやらず自分勝手だった事。




アキを信じなかった事…――





簡単に“疲れた”なんて言った事を……







< 251 / 345 >

この作品をシェア

pagetop