私-前編-
夏休みも終わりに近付き、夏期講習も終わり、私は暑い中ダラダラと過ごしていた…――
塾は夏期講習だけ通うつもりだったので、またいつものつまらない毎日を送るんだ…―――
『ママー…何かしんどいし今日ご飯そうめんにして』
体がダルかった。
夏バテだろうか。
「ハイハイ。
そう言えば明人君引っ越すんやってねぇ。」
えっ?…―――
私の心臓はありえない程ドキドキしていた。
『ど…どこに?…いつ?』
私はかなり動揺していた。
「何か離婚するねんて。
明人君のお母さんの実家に行くみたいで明人君もついてくねんて」
『な…んで…』
何も言ってくれへんの…
アキ……
「何でって…明人君のパパ…」
ママは私に何か話していたが、私は全く耳に入らなかった。