私-前編-
「亜美〜!!帰ろッッ♪」
相変わらずテンション高いナツ。
『…う、うん‥』
「どーしたぁ?」
元気のない私を心配そうにナツが顔を覗き込む
『う、ううん。…帰ろ♪』
私の家に着くと、ナツはママに軽く挨拶して、私の部屋に入るなり鞄から煙草を取り出した―…
『ナツ煙草吸ってた?』
「えっ…
ケン君がこれ吸ってるから…」
嬉しそうに話すナツ―…
…―そー言えばアキも煙草吸ってたなぁ…
「で!!高原と何かあったん?」
グサッ……
『直球やね…』
そして私は今日のメールの事を話した。
「んー……何で学校では話さへんねやろ…?」
『わからんから悩んでんやんっっ』
「照れてるとか??」
ナツは慣れた手つきで煙草に火をつけて言った。
『…クラスの子とは話すのに?』
「高原も亜美の事意識してるとか?」
窓にむかって煙をふぅーっと吐きながら言う。
『…‘も’って…』
「違うん?」
『…わからんねん‥』
「もぉ!ウジウジしすぎ!!」