私-前編-
この日もナツとお弁当を食べ終えて、満腹感に浸りながらマッタリしていた…――
ガララララ…――
「おぅ!亜美〜!ちょっといい?」
ひょっこり現われたのは松だった。
『うん。何?』
「…えー…あんな…」
松はナツの方を気にしながらチラチラ見ていた。
「あっ、うち邪魔とか?
なら教室戻るなぁ」
松の目線に耐えれずナツは教室を出た。
『どしたん?』
「いやっ…何もないけど…」
『ないんかい!!アハハ』
「いや…っつうか元気?」
『えっ?それだけかい!
見ての通り元気ッス!』
「そっか!てかアキと…その…なぁ?」
松は気まづそうに言うから私は笑顔で答えた。
『終わったで!!
でも知ってる思うけどあたし妊娠してん。
アキとの子。
一人で産んで育てるねん!』